日本列島は南北に長く、周囲を海に囲まれ、山地 が国土の75%を占めます。そしてモンスーン気候のもと、四季がはっきりとした変化を見せ、平均の年間降雨量が1800mmにもなる日本という国。そんな環境を背景 にして、四季折々の食材を海、山、里から 豊かに得ています。 こちらでは和食には欠かせない、季節ごとの豊かな食材をご紹介致します。

■赤貝
コリコリとした歯ごたえと鼻を抜ける磯の香りが魅力です。冬から初春の寒い時期は身がぷっくりとしており、身に甘みがありもっとも美味しい時期です。ヘモグロビンを含むため身の色は赤色で、鉄や亜鉛、ビタミンB12を多く含みますので、貧血気味の方には一押しの食材です。

■青森県産 本鮪
ミナミマグロやメバチ、キハダにビンナガなど、おもに5種類のマグロが流通していますが、そのなかでも一番大きい「クロマグロ」が最高級とされ、唯一「本マグロ」と呼ばれています。大きいもので体長が3m、重さが500kg以上にもなる大型魚です。その名のとおり背中から側線にかけて魚体半分が黒いことからそう呼ばれ、ほかのマグロと比べてくちばしが短いのが特徴。大トロの部分が多く身の色と味ともに濃厚で、お刺身やお寿司にもっとも適したマグロといわれます。

■琵琶湖ビワマス
滋賀県には84種類の魚類が生息し、うち16種類が琵琶湖だけに生息している固有種です。 ビワマスも琵琶湖の固有種で、サケ科に属し、琵琶湖での回遊生活を2年半〜3年半ほど経た後、10〜11月になると産卵のために生まれ故郷の河川を遡上するという、サケとよく似た生活史をたどります。 大きいものでは60cmほどに成長するビワマスは、刺身にすると鮮やかなサーモンピンクの身にマグロにも負けない上質な脂がのって口の中でとろける味わいが楽しめます。
■唐墨
ボラの卵巣を塩漬けにして乾燥させたものです。原料となるボラの卵巣は貴重で手に入りにくいため高級食材といわれており、日本では唐墨、ウニ、コノワタの3つが「三大珍味」と呼ばれてきました。深い旨みとコク、味わいがあり、味は「海のチーズ」と表現されることもあります。適度な塩辛さとやさしい甘さもあり、後を引くおいしさはお酒のおつまみとして人気です。 2つが仲良く寄り添っているように見えることから、縁起物として結婚式の引き出物などで贈られることもあります。
■北海道 仙鳳趾産 牡蠣
身は大粒でふっくらしていて、クリーミーで濃厚な旨味が特徴的な北海道を代表する牡蠣です。また、道東の海は昆布が多くプランクトンも豊富な海。1年を通して水温も低いため、成長もゆっくりとなり、栄養をじっくりたっぷり貯えて、旨味が強く、甘みのあるふっくら大きな身になります。身の締まりもよくプリっとした食感と、コクのある絶品の牡蠣をご堪能頂けます。
■代白柿
奈良県西吉野特産の江戸柿を、京都に運んで特殊なガスを利用し、室の中で2~3日かけて渋抜きをしたものがこの「代白柿」。 この代白柿は日本全国で作っているのは京都だけの特産品です。表面が飴色に染まり柔らかくなった頃が芯まで甘い熟し柿です。スプーンで召し上がって頂きます。